The Aviationist、F-117 が未だに飛んでいる理由を考察

F-117 は 1970 年代に開発が始まったステルス攻撃機で、平面を多用した特徴的な形状をしている。1983 年から配備が始まり、湾岸戦争やコソボ紛争などで活躍した後、2008 年 4 月 22 日に全機が退役した。しかし今年 10 月、ネバダ州にあるトノパー試験場の上空を F-117 が飛行している様子が写真に撮影されたことで、様々な疑惑を生むこととなった。
その疑惑の中には、近代化改修を施しての試験飛行や、あるいは無人機化しての試験飛行といったものもあったが、同氏によれば、F-117 は退役はしたものの、格納庫でモスボールの状態にあり、その機能性を維持し、また確認するために、定期的に飛行する必要があり、それが偶然撮影されただけではないか、としている。
しかし、この説には欠点がある。F-117 は旧式であり、現代の戦術システムに適合していないので、仮に実戦に復帰したとしても、足手まといになる可能性もある。また米空軍が予算が削られており、まだ第一線で使える A-10 サンダーボルト II を退役させようとして米議会と対立しているほどであり、F-117 を積極的に維持することのみにお金を使う余裕があるとは考えにくい。
したがって同氏は、モスボール中の機体の機能性の確認をするために飛行しているという説について、合理的であるものの、しかしいくつかの疑問が残る、としている。
そして確証はないものの、別の仮説として、退役後の F-117 がたびたび、センサーや電子機器などのテストベッドとして使われている、マサチューセッツ工科大学が所有するガルフストリーム (N105TB) と共に飛んでいる姿が目撃されていることから、機能性確認のための飛行ではない可能性も否定はできない、としている。
The Aviationist 2014/10/18
Photo: U.S. Air Force photo
Text: 鳥嶋真也 - FM201411
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