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ウィンクで周辺視野を 3 倍率にするコンタクトレンズ

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ウィンクで周辺視野を 3 倍率にするコンタクトレンズ
先日行われた米国科学振興協会 (AAAS: American Association of the Advancement of Science) の年次総会の席で、3 倍ズームの機能を備えたコンタクトレンズのプロトモデルが示された。
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これは元々、DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency: 米国防総省国防高等研究事業局) 助成金によるドローン (Drone: 無人航空機) 搭載カメラや、兵士用のバイオニック (生体工学) ビジョンの開発に向けた技術として進められていたもの。

そこから転じてこのレンズは、加齢性黄斑変性症 (AMD: Age-related Macular Degeneration) に悩まされる患者を救うものとして期待されている。厚みは僅かに 1.55 ミリメートルながらも、2 つのレンズ機能を 1 つに集約。1 つは等倍として裸眼で見える情景と同じとなり、もう 1 つは 3 倍率で見る事が出来る。
AMD は、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気で、一般には馴染みの薄い病気だが、欧米では成人の失明原因の第 1 位となっている。また、日本人においても、近年の欧米化した生活様式に伴い、この病気を患う人が増えており、失明原因の第 4 位にもなっている。

レンズはシンプルな造りで出来ており、ウィンクがレンズを切り替えるトリガーの役割を持ち、右目をウィンクするとズームが起動し、左目をウィンクすることで望遠がオフになると言う。

AMD を患うと、患者の視界は中心部が見辛くなり、顔の認識や文字の読み取り能力を失ってしまう。それ故、患者は代わって周辺視野を利用する必要が出てき、このコンタクトレンズと専用の電子メガネによって、視界を補うことが出来るようになる。

英紙・ガーディアンによれば、5 名を対象に最新版のレンズで試験に供されたとしている。また、研究チームでは、「より安全で安価なものがこの 2 年以内に登場するだろう」としている。
×2.8倍ズーム切り替えを可能とする未来のコンタクトレンズ
AAAS 2015/02/13
The Guardian 2015/02/13
About AMD / Japanese Ophthalmological Society
Photo: Eric Tremblay and Joe Ford; Image Courtesy EPFL via AAAS

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