「女性兵士に専用のコンバットブーツを」、米連邦議会が軍に求める
ワシントン・タイムズ (The Washington Times) によると、“米連邦議会が女性兵士に専用のコンバットブーツを提供するよう軍に求めている”とのこと。
これは、アフガニスタンに駐留する米軍女性兵士らが下院外交委員会( House Armed Services Committee )のメンバーに対して、彼女らが履いているコンバットブーツについて不平を訴えたことが発端となっているようだ。米軍は、天候・気候・環境に応じて異なるタイプのブーツを兵士に提供しているが、女性専用のモノは存在せず男性用を流用しており、男性とは足のフォルムや大きさが異なる女性たちは苦慮していることが背景にある。
フロリダ州立大学の研究者らが行った2011年の研究結果によると、女性は男性と比べて疲労骨折になる確率が高いことが判明しており、サイズが小さく幅の狭い女性専用のブーツであれば、疲労骨折になり難いとしている。
また、軍隊が行う新兵段階のトレーニングや長距離行進によって、女性兵士が体幹機能障害や筋骨格系障害になる可能性を示す研究結果や、男女の歩幅が“成人男性45cm”に対して“成人女性38cm”と短いため歩調が異なり、男女混成部隊での女性兵士のリスクを指摘するデータがあるなど、様々な研究結果が近年報告されている。
これらのことを鑑みて、連邦議会( United States Congress )は国防総省( United States Department of Defense : DOD )に対して女性兵士の足元改善を促し、可能な限り最高のコンバットブーツを装備するように求めた。
これを受け、連邦議会によって選出された女性兵士を対象に“軍の装備類が物理的基準を満たしているかどうか”の調査が行われることになったようだ。
米陸軍が女性兵士用ボディーアーマーの開発(参考記事: http://news.militaryblog.jp/e613655.html)に着手している流れもあり、今後の展開が注目されている。
Washington Times 2015/05/14
Text: 弓削島一樹 - FM201506
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