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イルカの水中通信能力にヒントを得て開発、イスラエル UTC 社の「kaloDolphins」

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イスラエルの国土安全保障省( HLS )が運営する情報サイト:I-HLS に、イスラエルの UTC (Underwater Technology Center Ltd.) 社が開発した水中での通信を可能とする革命的なウェアラブルデバイス『 kaloDolphins 』の記事が掲載された。

『 kaloDolphins 』は、音波 ( Sound Waves )を用いて水中での通信を可能としており、予め設定したテキストメッセージを音波に変換して送受信しあうシステムとなっている。
音波が届く範囲内すべてのダイバーにメッセージを送信することもでき、1台の端末から同時に14台の端末へと通信が可能となっている。別モデルとして28台対応型も用意されている。また、端末にはSOSボタンが内蔵されており、ボタンを押すことで別端末に救難信号を送り、信号を受信した端末は内蔵されたレーダー機能を使って、送信先の捜索が可能となっている。

開発に至った背景には、イスラエルの海岸で発見された天然ガス鉱床の存在がある。武装組織ヒズボラによって天然ガス鉱床に危害が加えられることを恐れてた政府は、イスラエル海軍が管轄する防衛ラインを設定した。そこで警備に当たるダイバーたちのコミュニケーションツールとして開発されたのが『kaloDolphins 』である。

同社の社長の説明によると、『 kaloDolphins 』の音波システムは空気中での音速が毎秒340メートルに対し、水中では毎秒1503メートルにスピードアップするとのこと。水中での高速通信手段として最高のツールだと謳っている。
尚、この技術は、イルカのもつ水中通信能力にヒントを得て開発されたようだ。

iHLS 2015/05/21
Text: 弓削島一樹 - FM201506

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