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新型装甲車両入札に挑むアメリカの零細企業

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現在、アメリカ軍は新型装甲車両の導入に向けて、様々な企業の入札を求めている。

陸軍と海兵隊が採用しているMRAP(Mine Resistant Ambush Protected: 耐地雷・伏撃防護車両)は、路肩爆弾には非常に強いことが分かったが、あまりにも重く、オフロード走行には向いていないことが分かった。

その一方で、昨今の特殊作戦の増加から、空挺部隊と共にパラシュート投下でき、さらに軽量な車両や、非武装の兵士9名を載せることができる4,500ポンド(2,041kg)の超軽量戦闘車両、そして若干の装甲が施された軽量偵察車輌を求めている。

このような車輌をすぐに開発できるのは、ジェネラル・ダイナミックやボーイングなどであるが、刷新的な技術開発や軍の細かい仕様要求に応えるのは苦手である。

「こういった細かい仕事こそ、わが社の得意分野です」。
バイパー・アダムス社社長、シェーン・スターリングは自信を持って語った。しかし、軍需産業界でバイパー・アダムスなどという会社を知るものは少ない。

実は、同社は、9/11以前は、消防車の製造を行っていた会社であり、9/11以後、地雷攻撃対応車両の製造で、大きく業績を伸ばしてきた。すでに15年近くの軍用車輌の製造実績があるとはいえ、品質や大量生産時の納期などを疑問視する声もかなりある。

「当社は、製品を製造する能力を備えています。すでにスパルタン・シャーシ社との提携が確定し、大量生産にも対応できます」。

マケイン上院議員も「軍の契約には、革新的な技術を持った企業が、規模の大小を問わず参加して欲しい」と語っている。このように、小さな企業でも、努力や工夫次第で軍と大きな契約が結べることがアメリカ軍の強さの要因とも言える。

Breaking Defense 2015/05/29
Text: 友清仁 - FM201506

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