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フランス企業、医療用エクソスケルトン (外骨格) 技術の軍事転用に向けた新会社を設立

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フランスの防衛企業 ECA (Etudes et Constructions Aéronautiques) グループが、医療用エクソスケルトン開発を手掛ける Wandercraft 社との間で、新会社設立に関する調印をおこなったと発表した。新会社では歩行型ロボットの開発がおこなわれる。

ECA グループは 1936 年に創設され、現在までに航空宇宙・防衛分野の他、海上、シミュレーション、エネルギー、産業機器など幅広い分野を手掛けている企業。同社の技術研究チームでは、2020 年、将来の顧客ニーズに向けてロボティック・システムの創造に乗り出している。
一方の Wandercraft 社は 2012 年に設立された新興企業で、障害者の自立支援をおこなう医療用エクソスケルトンの開発を手掛けている。同社が培った技術は、ヒト型ロボット工学における新たなセオリーとして注目されているハイブリッド・ロボット動力学の分野での活用に期待が寄せられている。これは、全てが機械仕掛けとなっているヒト型ロボットと比べて、ヒトとのハイブリッド型にすることで、素早い動きの実現や、濡れた路面・不整地等で歩行させた際に発生する不測の事態への柔軟な対処の面において、より高いパフォーマンスを示せるという点でアドバンテージを持つ。

フランス政府が今年 4 月に公開した「Amazing French Tech」には、米国 SOCOM の TALOS 計画よろしく、マーベル・コミックに登場するアイアンマンやキャプテン アメリカのようなイラストが掲載された。様々な先進技術を投入し構成することが盛り込まれており、システムの要所とも言えるエクソスケルトンは Wandercraft 社が開発を手掛けることになっている。
ECA Dynamics と名付けられた新会社は、51% を ECA グループ社が、残りの 49% を Wandercraft 社が持つことになる。

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新会社・ECA Dynamics の目的は、Wandercraft 社が持つヒト型ロボットに関する技術を、ECA グループ社の持つモバイル・ロボットに繋ぎ合せることで、防衛・安全保障用途に供する二足歩行または四足歩行型ロボットの開発をおこなうことが見定められている。

ECA Group 2015/07/01

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