NEWS

米空軍研究所が要求した特殊部隊向け「ライトセーバー」スタイルの新型ブリーチングツール

海外軍事 Comments(0)
米空軍研究所が要求した特殊部隊向け「ライトセーバー」スタイルの新型ブリーチングツール
特殊部隊が踏み込む作戦現場では、往々にして、敵の手により「鍵」や「鉄格子」「柵 (フェンス) 」などが仕掛けられ、その侵攻が阻害される。

米空軍研究所 (AFRL: Air Force Research Laboratory) は、こうした状況の中で特殊部隊・即応部隊に向けた新たなツールの開発を進めている。

テキサス州に本拠を置く「エナジェティック・マテリアルズ&プロダクツ (EMPI: Energetic Materials & Products, Inc.) 」が製造した「TEC Torch」と呼ばれるツールは、従来、大型の酸素タンクとホース、独立した点火システムといった一式を要していたのに対して懐中電灯サイズとなっている。

これは、中小企業技術革新研究プログラム (SBIR, Small Business Innovation Research) の一環で取り組みがおこなわれたもので、EMPI 社が空軍研究所の要求に応えて開発している。(TEC Torch の「TEC」は「Thermal Erosive Cutting」の頭文字に由来。直訳すれば「熱浸食による切断」となる)
TEC Torch は見た目からも分かる軽量・コンパクトであることに加え、安全でシンプルな設計に特徴を持つ。また、一瞬で高温に上昇、水中でも利用でき、多用途に対応できることから、様々なシーンでのブリーチングに適したツールとして期待されている。

重さは 450 グラムほどで、直径 3.8 センチメートル、全長 30 センチメートル強といったサイズ感。その放出される熱は一瞬で摂氏 2,760 度 (華氏 5,000 度) 付近にまで上昇する。高温の炎を放出するその様子は、さながら SF 映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場するルーク・スカイウォーカーのライトセーバーのようでもある。

1.2 センチメートルほどの鉄柵であれば、僅か 1 秒以内に引き裂くことができる。

TEC Torch は「化学」と「物理」の作用による産物であり、「溶けた金属と反応しない」「高温環境下で使用出来る」といった特徴を持つ「グラファイトノズル」を異なる形状で用い、超高温となったエネルギーの流束を所定のパターンに集める能力を実証している。開発に当たっては、特殊部隊の隊員らと共に作業をおこなっており、ブリーチングに当たって求められるものは何かを追求している。

既に 600 台を特殊部隊に提供しており、連邦法執行機関では作動の信頼性や安全性、パフォーマンス性などの測定目的で提供されている。EMPI 社では、日産で 20 セットのペースで製造が可能となっている。

Northwest Florida Daily News 2015/10/28
Armed with Science (US DoD official blog) 2015/07/03

同じカテゴリー(海外軍事)の記事画像
DJI Mavic3カタログスペック解説 Cineモデルとの違いとは?
【ミリタリー雑学】Tan499とかCoyote Brown498って結局ナニ?
ドローンがウクライナ侵攻で果たす役割とは
アメリカがウクライナに10Km先のターゲットを狙えるUAVを供給か
ドイツ企業が新型の空挺装甲車の開発を開始
ロシアの2つの艦艇向け新型対空防御システム
同じカテゴリー(海外軍事)の記事
 DJI Mavic3カタログスペック解説 Cineモデルとの違いとは? (2022-06-07 14:29)
 【ミリタリー雑学】Tan499とかCoyote Brown498って結局ナニ? (2022-05-05 19:21)
 ドローンがウクライナ侵攻で果たす役割とは (2022-04-08 16:46)
 アメリカがウクライナに10Km先のターゲットを狙えるUAVを供給か (2022-03-26 13:10)
 ドイツ企業が新型の空挺装甲車の開発を開始 (2021-08-08 11:54)
 ロシアの2つの艦艇向け新型対空防御システム (2021-08-06 16:57)
この記事へのコメント
コメントを投稿する

この記事をブックマーク/共有する

この記事をはてなブックマークに追加

新着情報をメールでチェック!

ミリブロNewsの新着エントリーをメールでお届け!メールアドレスを入力するだけで簡単にご登録を頂けます!

[入力例] example@militaryblog.jp
登録の解除は →こちら

ひとつ前のニュース ひとつ次のニュース

PageTop