宗教上の髭に対応したガスマスクを発案、カナダ新国防大臣が特許取得
一般的にガスマスクは、顔と顎付近からの密閉をおこなうことで、有害な生物・化学成分から顔面を保護し、体内に取り込まれないようになっているが、インドを発祥の地とするシーク教徒のように、宗教上の理由で立派な髭をたくわえている場合は、その密閉が完全で無くなり、大きな問題を生じる。
こうした宗教上の理由から髭を伸ばしている兵士の為に、新たなガスマスクが発案された。その特許を持つのは、11 月 4 日付でカナダの国防大臣に任命されたばかりのハルジット・シン・サジャン (Harjit Singh Sajjan) 氏。
「人種のるつぼ」と言われ、140 万人もの現役隊員を抱える米国の軍隊ですらシーク教徒は僅か 3 名を数えるのみ。少数派ゆえにニッチな製品の開発は後回しとなってきた。
サジャン氏は、軍人としてボスニアに 1 度、アフガニスタンに 3 度の従軍経験を持っており、カナダ軍の連隊 (ブリティッシュ・コロンビア連隊) を指揮した最初のシーク教徒でもある。.@HarjitSajjan, Canadian Sikh. Veteran of Bosnia & Afghanistan, is Canada's new Defense Minister. Amazingly awesome. pic.twitter.com/jZNCHlxocc
— Zeddonymous (@ZeddRebel) 2015, 11月 4
2013 年、タリバンの影響が色濃く蔓延るアフガニスタン南部のカンダハールに展開した際には、勲功記章 (Meritorious Service Medal) が、また平和維持従軍記章 (Canadian Peacekeeping Service Medal) の叙勲がおこなわれている。
当時を知る人々によれば、サジャン氏は「情報収集能力とその分析能力が優れていた」とし、厚い信頼が寄せられている。
また、軍での豊富な経験と実績の他、警察でのキャリアも積み重ねている。バンクーバー警察署では組織犯罪 (対ギャング) ユニットで調査要員を務め、延べ 11 年の勤務実績を持っている。
国防大臣就任の新人事発表を報じた地元紙では、サジャン氏の軍人としてのバックグラウンドとその強面から「badass」とも形容している。
女医でもある妻との間には幼い 2 人の子供を抱えている。一方で、チャリティー活動に積極的なサジャン夫婦は、実子以外に 4 名の子供の身元引受人を務める等、子供の教育と健康の向上を目指す様々な活動に支援をおこなっている。
IndefinitelyWild 2015/11/06
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