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米陸軍、分隊レベルでの運用の為にポケットサイズの超小型偵察ドローンを 2018 年までに配備を計画

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米陸軍、分隊レベルでの運用の為にポケットサイズの超小型偵察ドローンを 2018 年までに配備を計画
Photo by Angie DePuydt, Maneuver Battle Lab
米陸軍では歩兵向けに、ポケットサイズの超小型偵察ドローンを 2018 年までに配備する計画を進めている。

アーミータイムズによると、陸軍当局が 3 月 1 日に、「SBS (Soldier Borne Sensors) 」と呼ばれる超小型の無人航空機システムを使った偵察能力ソリューションに向けて、どのような技術が提供できるかを示すよう産業界からの情報資料を求めている。

現状では、グレイ・イーグルなど全長 8 メートル、翼幅 17 メートルもある無人機では、より大きな部隊の運用時に活用されるが、市街地に展開する兵士らが目先の建物や街区の状況認識を上げて、分隊レベルで運用するには手に余っていた。

こうした分隊レベルでの運用に適した技術コンセプトは、決して新しいものでは無く、幾度かに分けて既報の通り、ノルウェーの Prox Dynamics がデザイン設計したマイクロ ヘリコプター型ドローン、PD-100 Black Hornet PRS (Personal Reconnaissance System) が打って付けとなる。
米陸軍、分隊レベルでの運用の為にポケットサイズの超小型偵察ドローンを 2018 年までに配備を計画
Photo Credit: David Vergun
ブラック・ホーネットの重量は最大 150 グラム。コントローラーを含めたシステム全体の重量でも 1,300 グラムとなり、持ち運びに支障を来すことは無い。そして、機体を飛行させる場合でも、僅か 60 秒以内という迅速な展開が可能。飛行距離は 500 ~ 1,200 メートルで、最大 15 ノット程度の風が吹く環境でも飛ばすことができる。また、搭載したカメラによって 50 ~ 75 フィート (=約 15 ~ 23 メートル) の距離からでも 90% の確率で人物の認識を可能としている。

ブラック・ホーネットは、2012 年 4 月にロンドンで開催されたカウンターテロエキスポで初めてお披露目され、2013 年 2 月に英軍がアフガンのタリバン討伐で使用したことが報じられている。当時、英国防省は 3,100 万ドル以上の契約を結び、160 機の購入を計画していた。

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その後、2015 年 3 月には、米軍も導入に向けて本格的に動きを見せており、ジョージア州フォート・ベニング基地にある高等訓練センター (MCoE: Maneuver Center of Excellence) でテストに供されている他、特殊部隊が運用を前提とした調査対象にしていたことが明かされている。

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