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M4A1自動小銃暴発事件を受けて米陸軍の不発時ドリルが変更 全個体の機能チェックも実施へ

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M4A1自動小銃暴発事件を受けて米陸軍の不発時ドリルが変更 全個体の機能チェックも実施へ
Photo by Sgt. Steven Galimore
This photo is for illustrative purposes only.
2018年3月後半に、ケンタッキー州フォート・ノックス基地で発生したM4A1の暴発事件を受け、米軍TACOMがM4A1の機能チェックを行い、さらに不発時のドリルに変更を加えるよう通達した。
暴発は以下のようにして発生した。まず当該のM4A1自動小銃を射撃する際、セレクターがセミとオートの間で止まったままトリガーを引いたところ、撃発しなかった。そのためセレクターをオートに向かって動かしたところトリガーに触れていないのに暴発した。

セレクターが正規の位置に無い時には撃発されることはない。事故を起こしたM4A1はPIP(Product Improvement Program)を通じてM4からコンバートされたもので、当初はPIPでの作業ミスが原因と思われていたが、その後、M16A4等、その他のM16シリーズでも注意喚起が行われておりトリガー、セレクターまわりの経年劣化も考えられる。

現在陸軍TACOMとARDEC、PMSWが共同して調査にあたっており、すべてのM4A1自動小銃において、事故時と同等の状況で銃のテストを行い不具合があれば報告するよう通達が出された。

また、不発の際は、各動作の頭文字を取って「SPORTS」と略される手順で故障排除を行っていたが、これに1ステップを加え「C-SPORTS」となるよう改められた。

詳しい手順は以下の通り。「Tap-Rack-Bang」動作に、セレクター位置のチェックが入った形となる。
1. セレクターが正規の位置にあるか確認(Confirm)する
2. 弾倉を下から叩き(Slap)確実に装着する
3. チャージングハンドルを引き切り(Pull)止める。
4. 弾薬または空薬莢が排除され、薬室が空であるかどうかを視認(Observe)する
5. チャージングハンドルを解放(Release)し、薬室に弾薬を送り込む
6. フォワードアシストノブを叩き(Tap)確実に閉鎖する
7. トリガーを絞り(Squeeze)発射されるかどうかを確認する
Source: Army updates automatic rifle procedures after soldier films misfiring M4A1 - News - Stripes

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201806
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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