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背骨の形状を採り入れ、動きを損なわない。超軽量・特殊部隊用の戦術外骨格「UPRISE」

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兵士が身に纏い、携行する、重く嵩張った各種装備の負担を軽減することは、戦闘現場における喫緊の課題となっている。その取り組みは、個々の製品を軽量・小型化するだけでなく、兵士の動きを補助する装具を開発するに至るまで幅広くおこなわれている。

Screen shot from MAWASHI official website.
カナダの科学技術企業であるマワシ(MAWASHI)社が取り組んでいる超軽量でパッシブ耐久性の強化型兵士外骨格「UPRISE(Ultralight Passive Ruggedized Integrated Soldier Exoskeleton )」は、兵士が戦闘現場で必要とするシステムと荷物運搬分野との統合化を図る革新的な技術を具現化した製品。「マワシ」の社名は、相撲の「まわし」に由来しているという。

UPRISEは、人体へ完全に適合するよう、高強度のチタンでできた複雑な構造となっている。その革新的で超軽量デザインによって、この外骨格は、特殊部隊員をはじめ兵士が戦闘展開時に必要となる全ての動きにおいて、僅か「1%」未満しか動きを阻害しないという、比類無きレベルの自由度を実現している。その一方で、耐久性を持ちながらも、これまで兵士の肩に圧し(のし)掛かっていた重量は、50%から80%に軽減される。

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Screen shot from Mawashi Science & Technology


Screen shot from Mawashi Science & Technology

UPRISEの構成パーツは以下の通り。
・人間工学を徹底研究したフレキシブルな背骨
・腰回りの動きに対して滑らかに対応できるベルト
・完全連結されたエルゴノミックな脚パーツ
・ヘルメットをサポートするアトラス・システム


マワシ社は、人間工学・ヒューマンファクター分野のエキスパートであるアラン・ビジョルド(Alain L. Bujold)氏によって1997年に創設。以来、軍・法執行機関をはじめ、産業、矯正分野などで115におよぶ研究開発プロジェクトを実現化している。

中でも軍用途の研究開発については、ラインメタルやレイセオンといった世界的な軍需企業と共に手掛けている。また、2014年には米国防総省の掲げる「人間増強システム(HAS: Human Augmentation Systems)」の参加メンバーに選出されており、特殊部隊用の戦術エクソスケルトン(外骨格)の開発に携わっている。

DARPA-funded program may help future Soldiers
スマート外骨格と言えば思い出されるのが、DARPAの資金拠出により始動した「ウォーリアー・ウェブ(Warrior Web)」計画。こちらはその後、陸軍研究所(ARL: Army Research Laboratory)で引き継がれており、歩兵用とするには少なくともまだ5~10年の歳月を要する見込み。同計画マネージャー曰く「長期的に見れば、より大きな兵士システムに統合される利点を見出すことができ、他の機能と統合を図ることで兵士にとって顕著な利点を提供できる」としている。

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