ロシアが輸出用の第5世代戦闘機を製造
Export version of 5th-Gen fighter jet (For Illustration Purpose Only)
ロシアのシコルスキー社がSu-57戦闘機をもとにした輸出用の第5世代戦闘機の製造および海外展開を開始した。
当社の発表によれば、当機体は単発型エンジンを搭載し、高い機動性と生産性を両立した量産に適する機体となっている。
当機はレーダー波を吸収する塗装や航空電子機器、兵器システムをSu-57から受け継いでおり、機体重量はSu-57(約18.5トン)よりも7トンほど軽量化され、最高速度はマッハ2(時速2400km程度)を超える。
Maneuverability is one of the significant factor (For Illustration Purpose Only)
当機は単発型エンジンのため、比較的低価格で輸出可能である。実際に、他のSu戦闘機シリーズと比べれば大幅に安価で提供できる。
戦闘性能については、単発型エンジンの機体は双発型などのより重いエンジンを搭載した機体には及ばない。また、重いエンジンを積んだ航空機は得られるパワーが大きいことからレーダーシステムなどの各種電子機器や機動性が優れる特徴がある。この点においても当機は不利である。加えて、生存性の問題もある。双発型エンジンは片方が故障または破壊されたとしても航空基地まで飛行できるが、単発型エンジンの場合はそれができない。
以上を踏まえ、専門の分析官は、「激しい戦闘が予想される作戦において、5~10機の戦闘機からなる航空隊は強力な対空システムや敵航空機の攻撃に晒される。被害状況によっては修理すればよいが、撃墜された場合は高価な航空機を失うこととなる。撃墜された機体が重装備の双発型航空機だった場合は損害額が高価過ぎるため、このような安価な量産型戦闘機が活きてくる。」と述べている。
安価な航空機は性能では劣るものの、迅速に量産体制を整えることができるという点で戦時には有効なのである。
松井の所見:
各国で戦闘機等が発表されるときは最新鋭の技術を盛り込んだ高価な航空機が紹介される場合が多い。しかしながら、本記事のように、実際の戦闘で想定される損害を見越した量産機もまた、現場では重宝されるのかもしれない。第6世代戦闘機の開発が進む一方で、現行の戦闘機を基にした量産機の製造体制を整えて輸出まで開始したロシアの動きもまた、流石と言うべきではないだろうか。
Source: Russia to create an export version of the 5th-gen fighter jet based on the Su-57- Russia Beyond
各国で戦闘機等が発表されるときは最新鋭の技術を盛り込んだ高価な航空機が紹介される場合が多い。しかしながら、本記事のように、実際の戦闘で想定される損害を見越した量産機もまた、現場では重宝されるのかもしれない。第6世代戦闘機の開発が進む一方で、現行の戦闘機を基にした量産機の製造体制を整えて輸出まで開始したロシアの動きもまた、流石と言うべきではないだろうか。
Source: Russia to create an export version of the 5th-gen fighter jet based on the Su-57- Russia Beyond
Matsu (@mattsannENG)
原子核工学を専攻し、量子光学まで専門性を発展させる。その後、航空系防衛製品の輸入関連に従事。現在は田村装備開発(株)のミリブロ担当としてNews記事を執筆している。
公式ホームページ
サバゲーフィールドT-MOUT
Youtubeチャンネル
コメントを投稿する
★この記事をブックマーク/共有する
★新着情報をメールでチェック!
★Facebookでのコメント
機体重量は体積で決まってくるのでサイズの3乗に比例
したがって小型機ほどパワーウェイトレシオで有利。
低シグネチャ性でもIRマイクロ波ともに小型機のほうが有利。
つまり空戦だけを考えるのであれば小型機のほうがむしろ有利であって
決して安かろう悪かろうではないはず。
ただ戦闘機に対艦・対地性能を求めるとペイロードの問題が出てくる。
武器システムが小型化するといいのだけど、現在ではむしろ大型化の傾向にあり
F35でもステルス性を損なわない範囲だとかなり限定的な性能になってしまう。
なのでこれらをあまり重視しない(できない)中小国向けなのではないだろうか。
無人機等に武器を携行させハンターキラーのキラー側を担わせることができれば
問題は解決してしまうので今後は判らないけれど。