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SASCorp社が水陸両用の無人戦闘貨物車両を設計

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SASCorp社が水陸両用の無人戦闘貨物車両を設計
SASCorp armed version of Tellus UGV Unmanned Ground Vehicle (For Illustration Purpose Only)

 SASCorp社(西)は水陸両用かつ積載量1700kgの無人車両の設計に取り組んでいる。この車両は40mmの主砲と対戦車ミサイルの搭載も可能である。

 Tellusと呼ばれる無人車両開発プロジェクトはスペインの陸軍と国防省によって立ち上げられた。SASCorp社は当プロジェクトの中で、様々な環境下でのオフロードまたは水陸両用の任務に特化した多目的車両の実現を目標に開発を進めている。

当社が公表した車両の仕様は下記の通り
・全長 : 4.3 m
・全幅 : 2.3 m
・車高 : 1.8 m
・重量 : 3.5 t
・積載量: 1.7 t

 上記の他に、衛星データリンク機能や遠隔操縦の最適化のための状況認識機能を備えている。また、貨物型・工作型・EOD型(地雷および爆発物処理)・戦闘型の4つの形式で製造される予定である。

 当車両は六輪駆動車として設計され、正面傾斜は最大60°、横方向傾斜は最大30°まで走行可能であり、垂直障害物は70cmまでなら乗り越えることができる。最高速度は地上と水上でそれぞれ時速40km、6ノット(時速11km程度)である。自律走行での活動時間は地上で10時間、水上で8時間である。

SASCorp社は3年以内(2024年まで)に当車両の試作機を国防省に納品できるよう計画している。
松井の所見:
 これまでの軍用無人車両は戦車型や装軌車型が多かったが、今回は装輪車型である。兵站から爆発物撤去まで対応可能な上に、戦闘もこなせる柔軟性は各国の軍も欲しいのではないだろうか。ドローンや無人戦車、自律型巡航ミサイルによって戦闘そのものの無人化が大きく進んでいるが、これからは後方支援や工兵の役割も無人化が進む可能性が非常に高くなったと感じる。これらの導入が今後より一層進んだとき、はたして人間の兵員はどの分野に必要とされるのだろうか。

Source: SASCorp designs Tellus amphibious cargo combat 6x6 UGV Unmanned Ground Vehicle - Army Recognition

Matsu (@mattsannENG)
原子核工学を専攻し、量子光学まで専門性を発展させる。その後、航空系防衛製品の輸入関連に従事。現在は田村装備開発(株)のミリブロ担当としてNews記事を執筆している。
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