米海軍、電磁式カタパルトによるF/A-18Cの射出試験を完了 2016年に実用化へ

従来、空母から航空機を射出するシステムには、蒸気の圧力を使って射出する蒸気式カタパルトが使われてきた。だが、加速度が調整できないため、射出時に航空機に大きな負担がかかり、また蒸気を流すための配管などが必要で、システムとして重くなり、メンテナンスも手間が掛かっていた。
一方、電磁式カタパルトはリニアモーターを使って航空機を射出するシステムで、加速度を調整できるので航空機に掛かる負担を軽くでき、また装置のメンテナンスも楽になるなど、様々な利点がある。大電力が必要にはなるものの、もともと原子力を使う空母にとってはあまり問題ではない。
2011年の秋には、F/A-18Eスーパー・ホーネット、T-45Cゴスホーク、C-2Aグレイハウンド、E-2Dアドヴァンスド・ホークアイ、そしてF-35CライトニングIIの射出試験を終えており、そして今回、F/A-18Cレガシー・ホーネットと、EA-18Gグロウラーの試験を終え、これをもって米海軍の空母に搭載される、すべての固定翼機を使った射出試験を終えたことになる。
電磁式カタパルトは、現在2016年の就役を目指して建造中の最新鋭空母ジェラルド・R・フォードに初めて搭載される。その後もジェラルド・R・フォード級空母すべてに搭載されることになっている。
Naval Air Systems Command 2014/06/18
U.S. Navy photo
Text : 鳥嶋真也 - 001
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