中国の原子力潜水艦と、潜水艦発射型核ミサイルに関する WSJ 紙の論考
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中国は昨年 12 月、保有する攻撃型原子力潜水艦のうち 1 席が、マレーシアとインドネシアの間にまたがるマラッカ海峡を、浮上した状態で通過、その後潜水し、姿を消した。その後、スリランカ近海とペルシャ湾内で再び浮上し、今年 2 月に再びマラッカ海峡を通過して中国に帰還したという。中国の潜水艦がインド洋にまで進出したことが公になったのは、このときが初だ。
これは中国が、過去 40 年来の悲願を達成し、公海を往来できる原子力潜水艦を保有したということを意味する。
また米海軍情報局 (ONI, Office of Naval Intelligence) によると、中国は今年、初めて核弾頭を持つ弾道ミサイルを搭載できる原子力潜水艦を持ったという。その存在は特に秘密にはされておらず、中国のハワイと呼ばれる海南省の娯楽施設から、3隻の弾道ミサイル潜水艦が見えるという。もしこのミサイルが、東アジアから発射されればハワイやアラスカに、また太平洋の中部から発射されれば米国本土にまで到達できると見られている。
ONI によると、弾道ミサイル潜水艦に搭載されたミサイルは東アジアから発射されればハワイやアラスカに、太平洋中部から発射されれば米国本土に到達する。
そして冒頭のインド洋まで航行できる原子力潜水艦を持ったという事実は、太平洋中部にまで進出してミサイルを発射できる、すなわち中国は米国本土を核攻撃できる能力を保有したことを証明した。
この論考では、かつての米ソの冷戦のように、今度は米中による核を背景にしたつばぜり合いが起こる可能性があるか否かや、実際に中国がハワイまで進出する可能性、また中国の核弾頭ミサイル搭載型原子力潜水艦の弱点などについて論じられている。ぜひご一読をお勧めしたい。
Wall Street Journal 2014/10/24
Photo: Type 094 SSBN PLA Navy, via Wikimedia Commons
Image is for illustration purposes only.
Text: 鳥嶋真也 - FM201411
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