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「女性兵士は戦闘訓練中に怪我が多い」 イスラエル国防軍が実態を調査

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最近15年間で、女性兵士の活躍を大げさに宣伝する傾向があるが、その一方で、イスラエル国防軍(IDF)には、訓練中の女性兵士の負傷率が男性をはるかに越えているという事実がある。もちろん、女性兵士の戦闘訓練に求められるものは、男性兵士よりもはるかに軽いものである。

イスラエル軍は、2014年から15年にかけて、軍の幅広い軍種の訓練に調査を実施した。この調査によると、初期訓練での負傷率は、男性兵士が25パーセントに対し、女性兵士は46パーセントにもなることが判明した。女性兵士の半数近くが何らかのケガを負っていることになる。負傷の内容は、靭帯断絶、捻挫、ヒザ、腰の痛み、各部の疲労骨折などである。疲労骨折の発生率は、男性が2パーセントに対し、女性は8パーセントにもなる。ほとんどの疲労骨折は、訓練開始から4-6週間で発生し、野外での実戦訓練のときである。
なぜ女性兵士の負傷率が高いのかというと、女性の骨密度は男性よりも低い一方で、女性は、体の中に脂肪が多い反面、筋肉が男性よりも少ないため、脂肪の重量を骨で支えるようになっている。そのため、行軍訓練など、長時間にわたる行動で骨に負担がかかり、疲労骨折を誘発するのである。これは、歩兵部隊で6割の女性兵士が何らかのケガをするのに対し、砲兵部隊の負傷率が3割であることが証明している。

イスラエル軍もこの事態を把握しているものの、男性兵士の減少を女性兵士の増員で補っている事情から、なかなか画期的な解決策を見出せていない。せいぜい、女性兵士の訓練期間を36ヶ月から32ヶ月に短縮したり、入隊前の身体検査を厳密に行う程度である。しかし、この負傷率を目の当たりにした軍は、将来的に訓練内容などを見直す計画である。

Arutz Sheva 7 2015/07/30
Text: 友清仁 - FM201509

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