NEWS

シリア特殊部隊が英国 Accuracy International 製 AWM 狙撃銃を使用

海外軍事 Comments(0)
シリア内戦を取材中だったロシアのニュースチャンネル「Russia 24 (Россия 24、旧称: Vesti) 」の取材班が撮影した映像に、シリア政府の陸軍特殊部隊が英国製の高性能スナイパーライフルを使用する様子が収められていた。

各国政府やメディア、NGO に向けて武器・弾薬関連の分析・調査、コンサルタント事業を展開する ARES (Armament Research Services) 社によると、映像中のスナイパーライフルは、英国アキュラシ―・インターナショナル (AI: Accuracy International) 社製で .338 ラプア・マグナム仕様のボルトアクション式狙撃銃「Accuracy International AWM (Arctic Warfare Magnum) 」と分析結果を掲載している。

9 月初旬、シリアの首都・ダマスカスから北東へ 14 キロメートル程離れたヘラスタ (Harasta) と呼ばれる街で、スンニ派イスラム主義の反政府武装組織「ジャイシュ・アル・イスラム (Jaysh al-Islam) 」との間で激しい銃撃戦が展開している。なお、映像ではこの他に、シリア政府の特殊部隊が近代化・多様化した武器、装備を持って戦闘に参加している様子も収められている。

「Arctic Warfare」は、スウェーデン軍からの要求に応じ、L96 スナイパーライフルを極寒の地でも確実な作動を希求し開発が進められたもの。映像の AWM は、各国軍・法執行機関でみられる一般的な AWM とは違い、同社が 2012 年に発表した「ピストル・グリップ スキン」仕様の AICS (Accuracy International Chassis System) となっている。


Dagestan Clashes 23.06.15 - Russian Special Forces in Action
今年 6 月にも AI 社の Arctic Warfare は、ロシア連邦のダゲスタン共和国の山岳戦地で、ロシア特殊部隊により使用されていた映像が投稿され話題となっている。折しもロシアによるシリアへの関与が指摘される中で、今回の映像がシリア特殊部隊に雇われたロシアの特殊部隊か、またはシリアへ帰属したものによるか、その出所についても関心が寄せられている。
AI 社は 1978 年、英国ポーツマスで、武器デザイナーの Dave Walls 氏と Dave Caig 氏が立ち上げた C&W Products という共同創設の小さな企業が前身。その後に出逢った Malcolm Cooper 氏の参加が同社を大きく軌道に乗せる原動力となっている。Cooper 氏は 1984 年のロサンゼルス五輪、1988 年のソウル五輪の射撃で金メダルを獲得している。

1985 年には、英国海兵隊の特殊部隊である SBS (Special Boat Service, 特殊舟艇部隊) が同社のライフルを 8 挺購入。続いて興味を示していた陸軍特殊部隊 SAS (Special Air Service, 特殊空挺部隊) も、数ヶ月後にその 4 倍の数量を発注している。

同社はその後、長年に渡って英軍で採用されてきた L42リー・エンフィールド (Lee-Enfield) スナイパーライフルに取って代わるコンペに参加。コンペには勝つことが出来なかったものの、後に「Green Meanie (緑の意地悪な人) 」の愛称となる L96A1 を英国防省から 1,000 挺の受注に成功している。その後、確かな狙撃成果をもたらす同社の精密狙撃銃は、世界各国の軍・法執行機関から熱視線を浴び、多くのエリートスナイパーがこぞって選んでいる。

なお、.338 Lapua モデルは「L115」の名で英軍が採用しており、その改良版である「L115A3」を使って 2013 年にはアフガニスタンで、自爆ベストを身につけたテロリストへの狙撃がおこなわれ、1 発で 6 人の敵が排除されたことが話題となった他、2009 年には 2,474 メートルの狙撃を成功させてギネス記録を樹立したことでも知られている。

関連記事:
1,340m の狙撃実績を持つ英軍狙撃手が今度は 1 発で 6 名の敵排除に成功

Defense Industry Daily 2015/09/30
ARES 2015/08/28
Telegraph 2015/02/02
Accuracy International History

同じカテゴリー(海外軍事)の記事画像
米税関・国境警備局がグロック47をはじめ第5世代グロック3機種を採用
米陸軍 6.8mm口径の次世代分隊火器(NGSW)を2021年秋から実地試験開始
USSOCOMが新型戦闘ヘルメット(FTHS)に『Ops-Core FAST SF』を購入。最大9,500万ドルの契約
B&T USAがインディアナ州レイク郡の保安官事務所向け『MP9 9mm SMG』の供給契約を獲得
米海軍海上戦闘センター・クレーン局(NSWC-CD)が特殊部隊スナイパー用スコープ『AP-VPS』の情報提供を呼び掛け
ウクライナRoboneersの無人陸上戦闘車輌『Zhook』
同じカテゴリー(海外軍事)の記事
 米税関・国境警備局がグロック47をはじめ第5世代グロック3機種を採用 (2019-04-19 20:12)
 米陸軍 6.8mm口径の次世代分隊火器(NGSW)を2021年秋から実地試験開始 (2019-04-16 19:10)
 USSOCOMが新型戦闘ヘルメット(FTHS)に『Ops-Core FAST SF』を購入。最大9,500万ドルの契約 (2019-04-15 16:48)
 B&T USAがインディアナ州レイク郡の保安官事務所向け『MP9 9mm SMG』の供給契約を獲得 (2019-04-10 13:30)
 米海軍海上戦闘センター・クレーン局(NSWC-CD)が特殊部隊スナイパー用スコープ『AP-VPS』の情報提供を呼び掛け (2019-04-10 12:49)
 ウクライナRoboneersの無人陸上戦闘車輌『Zhook』 (2019-04-09 19:42)
この記事へのコメント
コメントを投稿する

この記事をブックマーク/共有する

この記事をはてなブックマークに追加

新着情報をメールでチェック!

ミリブロNewsの新着エントリーをメールでお届け!メールアドレスを入力するだけで簡単にご登録を頂けます!

[入力例] example@militaryblog.jp
登録の解除は →こちら

ひとつ前のニュース ひとつ次のニュース

PageTop