ドイツ軍のG36リプレイス選定計画へ布石を打つ、タレスの新世代ブルパップ「F90MBR」が発表
フランスの防衛大手であるタレス・グループ(Thales Group)が、英国ロンドンで開催中の国際防衛展示会「DSEI(Defence and Security Equipment International)2017」において、現在オーストラリア軍で使用されている「F90」の最新発展型となる新世代ブルパップ式アサルトライフル「F90MBR(Modular Bullpup Rifle)」を発表した。
Photo from Thales Group
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F90MBRには3面レイルシステムによって拡張性を持つ他、複数のバレル・レングスが用意され、ボルトやマガジンキャッチを「完全アンビ」として射手の利き腕を選ばない仕様となる。また、「ドロップフリー」となったマガジンリリース機能によって迅速な弾倉交換がおこなえ、マガジンについてはNATOでの相互運用性を求めて、その互換性を持つものが採用される。
Photo from FORCE Magazine
加えて、本体重量が3.25キログラムとアサルトライフルでは最軽量クラスとなっていることや、水域から離脱した際に、「即時」且つ「安全」な射撃を可能とする「OBT(Over The Beach)」機能を持つことから、「水陸両用作戦」を主務とする海兵隊などでの運用に適している触れ込んでいる。
Photo from Soldier Systems Daily
Photo from Soldier Systems Daily
タレスはこのF90MBRをもって、欧州・NATO市場に狙いを定めている。更に深く突っ込んだところでは、軍事情報サイトのシェファードが「タレスはドイツに新たなF90ライフルを売り込んでいる」と題し、DSEI会場でタレス関係者におこなったインタビュー内容を基に記事を掲載している。それによると、タレスは既にドイツ軍のG36アサルトライフルのリプレイスを企図した "シュトルムゲヴェール・システム(SSB: System Sturmgewehr Bundeswehr)" 計画にも参入していることが示されている。
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またシェファードは、「タレス・オーストラリアでは現在、オーストラリア国防軍向けに30,000挺のF90を納入している折り返しに至っているが、その契約は柔軟性を持つ内容となっていることからも、予定を一部変更し、F90MBRが替わりに納品される可能性もある」とも報じている。
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