米陸軍が改良版の新型「ジャングルブーツ」をフィリピン、タイで試験。熱帯地用の戦闘服も投入
米陸軍の第25歩兵師団が、改良版の新型ジャングル戦闘ブーツ(JCB: Jungle Combat Boots)と熱帯地戦闘服(Hot Weather Combat Uniform)を、来年2月にフィリピン、タイでおこなわれるローテーション演習「太平洋進路(Pacific Pathways)」の際にそれぞれ試着することが分かった。
Photo from 25th Infantry Division.
This photo is for illustration purposes only.
既報の通り、陸軍はベトナム戦争時代から続くジャングルブーツの陳腐化に伴い、昨年12月にベルビル(Belleville Boot Company)、ロッキー(Rocky Boots)の2社との間で36,708足におよぶ試作品の供給契約を交わしている。一方のコンバット・ユニフォームについては、「JFADE (Jungle Fabric and Architecture Development Effort) 」と呼ばれるジャングルに適した生地と戦闘服における構造開発の取り組みがおこなわれている。同師団は来年1月にも熱帯地戦闘服×21,000着を受領する計画にある。
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ハワイ州スコフィールド・バラックスに司令部を置く第25歩兵師団は、410万ドル(=約4億5,000万円)の予算を投じるジャングルブーツ取得計画の一部として、先発の実験部隊に選定されており、今年の春から夏に掛けて地元ハワイの訓練場でテストに協力。実地試験における履き心地のフィードバックを提供してきた。
フィードバックされた内容の中には、速乾性、耐穿刺性が挙げられており、師団隷下の2個旅団戦闘チームに対して、その点を反映させた改良版が提供される。
大手軍事情報サイトであるアーミータイムズの取材に対して、新装備の試作開発・調達を受け持つ陸軍の「PEO(Program Executive Office)ソルジャー」の関係者は、「兵士たちはより軽くて柔軟性の高いブーツを求めていることが分かった」と回答。結果をメーカー各社へ投げ掛けたところ、5月には昨年末の選定事業者でもあるベルビル、ロッキーを筆頭に、アルタマ(Altama)、マクレー(McRae Footwear)、ベイツ(Bates Footwear)の5社が回答を寄こしており、各社から200足のサンプルを受け取る予定にあるという。
Photo Credit: C. Todd Lopez
フィードバックされた内容の中には、速乾性、耐穿刺性が挙げられており、師団隷下の2個旅団戦闘チームに対して、その点を反映させた改良版が提供される。
ブーツ、ユニフォームの試着の場となる「太平洋進路」とは、2013年10月頃から始まった陸軍による中国包囲網参戦策。米国本土の陸軍を数ヶ月に渡る訓練遠征に送り出し、パートナー諸国の軍隊と共におこなわれる一連の演習で、3~4ヶ月のローテーションによって実施される。
Illustration: Pacific Pathways 2016
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