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「国産」と偽り中国製ブーツを米軍に納入していた『ウェルコ社』幹部5名に判決

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U.S. Air Force photo/Airman 1st Class Robert L. McIlrath
This photo is for illustrative purposes only.
中国製ブーツを「国産テネシー製だ」として販売し、米軍へ納入にしていたブーツ製造事業者の経営幹部5名に対する判決が下された。

問題の納入業者は、『ウェルコ・エンタープライズ社(Wellco Enterprises, Inc.)』。同社は1941年の創業以来、70年近くに渡って軍用の頑丈なブーツを提供してきた大手サプライヤーの1つ。日本でも知名度のあるメーカーだ。

起訴状によると、ウェルコ社は2006年から2012年に掛けて、国防総省から1億3,800万ドル(=約138億円)の軍用ブーツを受注。経営幹部らの指示による会社ぐるみで、国産品の使用を義務付ける法律、「Berry Amendment」に準拠させて出荷するため、生産国を偽っていた。
今週、テネシー州の地元紙「キングスポート」は、「グリーンビル地方裁判所が経営幹部2名に対して懲役6ヶ月の実刑を言い渡した」「残る3名については保護観察処分の判決を下している」ことを伝えている。なお、同社で当時CEOを務めていた、ヴィンセント・ファーガソン(Vincent Ferguson)被告については、今年後半にも判決が下される予定。

今回の判決に先立ち、司法省の公開情報にウェルコ社が悪事に手を染めた経緯が掲載されている。

2007年5月、投資会社2社が2,200万ドル(=約22億円)を投じてウェルコ社を買収。「タクティカル・ホールディングス・オペレーションズ(Tactical Holdings Operations)」の子会社と化した。その2年後、同社はニュージャージー州モリスタウンに10万平方フィート(=東京ドーム約2個分超)に及ぶ工場を開設し、ノースカロライナ州ウェインズビルから同州内のノックスビルへ本社を移転している。
ファーガソンは2006年3月から2012年11月に掛けて同社のトップを務め、買収された後は、タクティカル・ホールディングスのCEOに就任している。
なお、ウェルコでの任命時には、取締役会で「商業経路の開拓」と『政府関係機関に対する売り込みの強化』という二本立から成る経営計画を打ち立てている。

検察によると、ファーガソンを筆頭に、数名が共謀して製造コストの安い中国をはじめとする外国から製品を輸入。ブーツのアッパーおよびインナーソールは中国で製造され、靴底はモリスタウンに新設されたウェルコ社の工場で取り付けられていたとのこと。工場の従業員らに対して「Made in China」のタグを取り去り、「Made in the USA」に付け替えるよう会社ぐるみで指示していたことが判明している。

ウェルコ社は2014年7月に『チャプターイレブン(連邦倒産法11章)』を申請し、1ヶ月後には同社資産の大半を「オリジナル・フットウェア・ホールディングス(Original Footwear Holdings)」が買い受けている。

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