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ロステック社が新しいADS水陸両用ライフルの量産を開始

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ロステック社が新しいADS水陸両用ライフルの量産を開始
PSP and PSP-UD cartridges in 5.45x39mm caliber (For Illustration Purpose Only)

 ロステック(露)が抱える精密兵器製造会社は水陸両用の新型ADS(ロシアのブルパップ式アサルトライフル)の量産を開始した。

ロステック社が新しいADS水陸両用ライフルの量産を開始
On land, the dual-use assault rifle can fire the entire range of conventional 5.45x39 mm cartridges (For Illustration Purpose Only)

 このADSはAPS水中銃(1960年代に開発された特殊作戦用水中銃)の後継として1970年代に開発され、新設計の5.45×39mm水中用弾薬を使用することで弾倉の小型化を実現していた。今回は仮想任務での試験によって得られた知見から、取り回しを中心に改良を行ったとのことである。

ロステック社が新しいADS水陸両用ライフルの量産を開始
High-Precision Weapons holding dual-use medium ADS assault rifle (For Illustration Purpose Only)

 ブルパップ式を採用した当銃は従来のアサルトライフルと比べ、銃身長はそのままに銃全体の長さが短くなっている。これにより銃の重心位置がより扱いやすいように改善された。また、折り畳み可能であった銃床が固定となった。

 地上作戦では従来の5.45×39mm弾を使用し、水中作戦では同口径の特殊なPSP(またはPSP-UD)弾を使用する。装弾数は30発であり、銃身下には40mmグレネードランチャーを取り付け可能である。ピカニティレールには様々な種類の照準器を取り付けることができ、サイレンサーにも対応している。

ロステック社が新しいADS水陸両用ライフルの量産を開始
High-Precision Weapons holding dual-use medium ADS assault rifle (For Illustration Purpose Only)

 当銃は特殊作戦を主眼においた設計となっており、水陸両用かつ小型であることから、潜入に適している。拡張性も高く、あらゆる任務に対応可能であると期待されている。
松井の所見:
 APS水中銃は弾倉が巨大であることが問題であった。本記事で紹介されたADSは弾薬の改良によってその問題を解決した。このような例、即ち、弾薬の改良に伴う銃の改良(または再設計)は往々にしてある。自衛隊においては5.56mm普通弾から同口径の普通弾(C)に変更したことにより20式小銃の開発・配備が本格化したとも言える可能性がある。一方で、銃の変化に弾薬が対応する場合もある。弾頭の材質や火薬量、銃の構造や発射機構が変化すればもう一方もまた変化し、新しい世代へと移り変わっていくのである。このように、小火器の歴史を銃と弾薬の両方から紐解いていくのは、これを理解する上で重要なのではないだろうか。

Source: Rostec launches serial production of new ADS amphibious rifle - Army Recognition


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Matsu (@mattsannENG)
原子核工学を専攻し、量子光学まで専門性を発展させる。その後、航空系防衛製品の輸入関連に従事。現在は田村装備開発(株)のミリブロ担当としてNews記事を執筆している。
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