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ロシア連邦保安庁特殊任務センター「B 局 (ヴィンペル部隊) 」の 35 周年を記念した特番が公開

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ロシア連邦保安庁特殊任務センター「B 局 (ヴィンペル部隊) 」の 35 周年を記念した特番が公開ロシア連邦保安庁特殊任務センター B局(ヴィンペル部隊, Vympel)の35周年を記念した特集番組が公開された。

冒頭では特殊任務センターの訓練施設にて、家屋に突入する訓練を行っているを取材している。この時 ファルカート装甲車やヴァイキング装甲トラックの支援を受けながら家屋に接近し、戦闘ロボットによる事前偵察活動を駆使しながら突入するという西側諸国の特殊部隊とはまた違う訓練を行っているのが伺える。

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元々ヴィンペル部隊は初めから対テロリズム部隊として編制されたわけではない。
そのルーツはKGB(ソ連国家保安委員会)における対外諜報を担当する機関である第1総局の隷下にあるS局(非合法的な活動を行う部門)にあり、その主要な任務はソ連国外の現地工作員とともに極秘任務・特殊作戦を遂行することであった。平常時はスパイ網構築し支援活動を行い、いざ西側諸国との開戦になったら重要施設の破壊・襲撃任務を行うことになっていた。

しかしS局の破壊工作活動部隊に関しては、特殊訓練課程という専門訓練修了者のから選抜し状況に応じて設置される非常設部隊であったという。そこで専門の破壊工作訓練を受けた常設された実働部隊が必要である声が高まっていた。こうした声を受け、KGB第1総局の局長であったユーリー・ドロズドフ少将は、対外諜報及び破壊工作の実働部隊を編制し、その部隊名を「ヴェンペル(Вымпел、長旗)」とした。

対外諜報及び破壊工作の実働部隊として活動したヴィンペル部隊であるが、ソ連邦崩壊後に部隊は解散させられ、その役目を終えたかに見えたが、1995年8月の大統領令によりロシア連邦保安庁(FSB)テロリズム対策部隊の増設が決定され、部隊名「ヴィンペル」が復活。KGB出身の特殊部隊である「アルファ」とともに対テロ部隊としての新たな一歩をスタートさせている。

そして1998年10月8日、アルファとヴィンペルは統合・再編成され、FSBの特殊部隊を統括する「連邦保安庁特殊任務センター」が創設された。ヴィンペルは新たに「V局」として組織されたが、今日でも“ヴィンペル”の名称で呼ばれている。

Text: WT83 - FM201610

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