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米軍の制式拳銃トライアルでグロック社はなぜシグ社に敗北したのか

海外軍事 Comments(1)

U.S. Army photo.
アメリカ陸軍の新型制式拳銃M17のトライアルについてグロック社がやり直しを求めていた件について、アメリカ政府会計検査院(GAO)はシグ社との契約に至った理由を報告書にまとめている。

グロック社はトライアルについて、耐久試験を規定通り行っていないと不服を申し立てており、シグ社が選ばれたのは単に価格が安いためであると主張していた。

参考:
米軍の次期制式拳銃「XM-17」選定コンペに対しグロック社がやり直しを請求 - ミリブロNews
MHS選定に敗北したグロック社幹部「最後までテストを続ければ勝ったはず」 - ミリブロNews
MHSの勝者・シグP320をノーカットで1000発撃つとこうなる - ミリブロNews
しかし報告書は、シグ社が技術的に僅かにグロック社を上回るとし、操作性や弾道特性についてもより優れていると結論づけている。なによりも、グロック社の候補が銃身長のバリエーションを用意していなかったのに対し、シグ社はXM17とXM18の長短2種のバリエーションを提示してきた。

また、コンペでは弾薬の供給も採用の条件であったが、この点でもシグ社はウィンチェスター社と組み、米軍が求める質・量いずれも満たす弾薬を供給することに支障がなかった。またフルメタルジャケット弾だけでなく、新型でより殺傷能力の高いホローポイント弾も用意できたのが大きい。

確かにシグ社の提案はグロック社のものよりも1億ドル(約100億円)低く、それが有利にはたらいたのは否めない。しかし銃のモジュラー性や、弾薬と合わせた総合的なシステムとしての完成度が評価されたことが報告書からは読み取れる。

参考:
ウィンチェスター社がアメリカ軍用の新型9mmホローポイント弾を展示 - ミリブロNews

Source: Here’s Why Glock’s Protest Against The Army’s Handgun Award Was Thrown Out - Task & Purpose

Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201809
Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。


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この記事へのコメント
多分、ベレッタ92の時と同じP320が退役するまで論争は続いていく。市場がジャッジをする。
Posted by ソララトフ | at 2018年09月21日 20:14
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