米陸軍の迷彩ユニフォームが10/1付で「UCP」から『OCP』へ完全切り替え
米陸軍の迷彩ユニフォームが10月1日付で、これまでの『UCP(Universal Camouflage Pattern)』から『OCP(Operational Camouflage Pattern)』へ完全切り替えとなった。
Photo by Pfc. Nyatan Bol
関連記事:
米陸軍第 75 レンジャー連隊、OCP に切り替える最初の隊に
Universal Camouflage Pattern (UCP) Army Combat Uniform (ACU)2005~2014年に制式ユニフォームに採用されたUCPは、当初「全ての環境に適合する」との触れ込みだったが、兵士の間ですこぶる不評を買っていた。
Photo Credit: PEO Soldier
今回の完全切り替えについてメディアの取材に答えたある兵士は、「UCPが文字通りに『ユニバーサル(普遍的)』だったのは、『全ての兵士に嫌われていたことだ』」「迷彩効果が殆どの環境で劣っていた」「更に悪いことに、簡単に色褪せを起こすんだ」と語っていることからも、如何に不評であったことかが窺い知れる。
併せて読みたい「迷彩の起源」:
米国内務省 土地管理局による迷彩技術に関する研究レポート
Operational Camouflage Pattern Army Combat Uniform (ACU)UCPは、「チョコチップ」「ウッドランド」をリプレイスする迷彩パターンとして、陸軍ネイティック兵士システムセンターが開発。その際、一連の作業において50億ドル(約5,500億円)もの巨費が投入されている。
Photo Credit: PEO Soldier
背景には、2002年にカナダ軍が「CADPT(Canadian Disruptive Pattern)」と名付けたデジタル迷彩パターンを採用して以降、迷彩界に「デジタル迷彩」がトレンドになったことも挙げられている。
関連記事:
カナダ軍が国産迷彩『CADPAT』から米国『MultiCam』への切り替えを検討。識者は血税の無駄遣いと反論
そして2010年に陸軍は、長期的なUCPの代替品を模索するため、クライ・プレシジョン社(Crye Precision LLC.)製『マルチカム(Multicam)』迷彩のユニフォームを着た部隊をアフガニスタンに展開。5年間の評価試験を経て2015年にその亜種、コードネーム「スコーピオン(Scorpion)W2 」を起源とする迷彩パターンが、陸軍戦闘服(ACU…Army Combat Uniform)の後継迷彩(OCP)に採用されている。
関連記事:
米陸軍「スコーピオン W2 迷彩」OCP (Operational Camouflage Pattern) に採用
その後2015年7月に、UCPからOCPへの移行期間が開始。2019年10月1日以降は、全ての陸軍兵士を対象に、OCPユニフォームにTシャツとTAN 499のベルト、コヨーテブラウンのブーツといった基本構成での着用が求められている。
関連記事:
米海軍、ブルーベリー迷彩ユニフォーム「NWU Type I」の撤廃と DOTM フラッグパッチ承認を発表
米空軍が『ABU』の使用を止め、2021年4月1日までに陸軍の『OCP』ユニフォームへ完全移行を発表
Source: The Army finally bids farewell to UCP
タグ :UCPUniversal Camouflage PatternOCPOperational Camouflage Pattern迷彩パターン迷彩戦闘服迷彩ユニフォーム迷彩服ACUMulticam
★この記事へのコメント
雪の中では迷彩効果ありそうだけど。。
Posted by
f4ej
|
at 2019年10月05日 08:23
コメントを投稿する
★この記事をブックマーク/共有する
★新着情報をメールでチェック!
★Facebookでのコメント